引っ越しました

2009年05月19日

「がんばる」という事

昨日は早く眠りすぎて、今日は朝早く起きてしまった。

せっかくなので、編集者Oさんのお話を伺ったり、作品ファイルを作ったりする中で、
自分のこれまでの姿勢を見つめ直した内容をちょこっと書いておこうと思う。


――――――――――――――――――――――――

長文

以前は毎年作ってた作品ファイル、実は3・4年前から作らなくなっていた。
実務が忙しくて編集する時間がない、というのもなくはなかったが、
(サニムニの更新しかり)今にして思えば、それだけじゃなかった。

なまじ、営業しなくても仕事をもらえてたからその状況に甘んじていた。
そうした甘んじた状況が「喰うための仕事」という意味では成立しても、
「イラストレーターとしての仕事」という意味では満たされない仕事を招き、
それにも気付かずズルズルと甘んじ続けた結果、情熱が薄れてゆき、
やがて、失われてしまっていた。

気付けば、仕事はあっても「作品ファイルに載せたい!皆に見てほしい!」と
心から思える仕事が、任された仕事の中に1つも無くなってしまったのだ。
かくして、己が招いた環境に今度は己が影響され、負のスパイラルを、
くるくると降下していったのであった…

よく聞くのはイラストレーターは営業と製作の割合が5:5って事。
その通りだなと今は思うよ。ちょっと前まで、ぼくの割合は2:8くらいだった。
蕎麦なら、さぞうまかろうが、そんな事を連想してる場合じゃないほど宜しくない姿勢だ。

「もっと色んな人に作品を見せろ」と色んな人に怒られたっけ。
怒ってくれた人達、今更だけどありがとう。今頃になって身にしみるよ。
その頃は「なんだい。ぼくだってがんばってんだよ」とふてくされるばっかだった。


「がんばる」

鬱病の人には言ってはならないとされるこの言葉。
やはり、なかなかのクセモノで辞書を見ると2つの意味がある。

(1)忍耐して、努力しとおす。気張る。
(2)ゆずらず強く主張し通す。「我(が)に張る」の意。


(1)の意味、これはイラストレーターに限らず何をするにも大事な事だろう。
こと仕事をする上で、この姿勢は局所的な意味で基本姿勢になると思う。
しかし、耐え、努力し、気張るだけでいいなら、脳味噌なんていらない。
乱暴な言い方をすれば、このがんばるには主義主張は求められない。
信念や情熱も。ただ、流れに従いさえすればがんばった格好になる。
局所的には良くても、大局的に見れば、日々のあれこれを刹那的に、
こなしているだけ、ただただ物事を闇雲に済ませてゆくだけになってしまう。

(2)の意味、これはイラストレーター、そしてフリーランスという
立場として大事な事だ。喰うためだけの仕事なら、何でもいいうちの、
イラストレーターという仕事を自ら選んで、やっているのだから。
1のがんばるではあまり意識する事のない大局的な視点をもって、
自分が向かう方向を自分でコントロールするための強い主張は必要だ。
ただし「頑張る」の当て字通り、それにばかり頑なになってもいけない。
「ぼくはこれしかやんない!ゆずらない!」こんな意固地な姿勢では、
いずれ仕事なんて、もらえなくなるのは必然だ。

ある意味、この2つは相反している。
見事なアンビバレンツ。うまいことできてるよ。罠として。
どちらもとても大事で、どちらも深い落とし穴がある。
ぼくは、いつのまにか、その2つの落とし穴に、両の足をそれぞれつっこんで、
身動きとれないながらも、それでも一応「がんばってる」状態ではある、
という事を体のいい言い訳にしていたように思う。なんと、おマヌケな。
「笑いたければ笑うがいいさ」というセリフはこういう時に使うのだろう。

要するにバランスなのだろう。そして具体性。

前述の営業と製作の割合の話にも通ずる。
1が製作ならば、2は営業と言い換えられなくもない。
1が今日・明日のためにする作業なら、
2は5年後・10年後のためにする作業と言えなくもない。

そうしたバランスをとった上でがんばる事で、
はじめて本当に「がんばっている」と胸をはって言えるのだと思う。
結果もきっと伴ってくるんじゃないかなぁ。伴ってほしいなぁ…

以上、思考の一部。


少しずつ、良いところも悪いところも含め、
モヤがかかっていた、自分の輪郭が見えてきた気がする。
そして、自分をとりまく世界の輪郭も。

「わー急に世界がまっ白になってしまったー」と思ったら、
実はメガネがくもってた、そういう事なのかもしれない。

曇りメガネをかけたままで「世界が白くなるからダメなんだ!」と
他者のせいにし、プリプリ怒って手探りででたらめに動き回っていたら、
あと数歩で断崖絶壁というところまで来てしまった。ピンチ!
その手前で「もしもし、あなたメガネ曇ってますよ」と
教えてくれる人にドシンとぶつかった。ぼくは運がいい。

ピカピカに磨いたメガネをスチャッとかけ直し、
また、明るいほうへ明るいほうへと歩いてゆこうと思う。

眠いからか、だんだんおかしな事を言い始めたので、
このへんにしとこう。散歩に行く。



posted by さくらい | 制作 | 更新情報をチェックする
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