引っ越しました

2009年07月31日

パッと見の印象

パッと見の印象…
外見だけでその人の内面を判断する…みたいなコト(かな?)。

これは、悪い印象が良い方へ打ち消された場合だけ、
「けれど」という接続助詞に続いて明確に言葉として伝えられる。
「パッと見怖そうに見えたけど、本当は優しいんだね」みたいなさ。

でも、たいていの場合は、表に現れないまま
「この人はこういう人」として済まされてしまう。知らない内に。

なぜなら、打ち消す機会を持つほど、
深い関係を持つ必要がない場合が多いからだ。

例えば「自動車学校の教官と生徒」とか、
「図書館職員と利用者」みたいな関係においては、
必要以上にお互いを知り合わなくていい。

逆に、そういう“浅くてもいい関係”において、
必要以上にニコニコしたり、ベタベタしたりすると、
「キモい」「図々しい」「厚かましい」「空気読めない」
などと散々な評価をされ、敬遠されちゃったりする。
だから、お互い、パッと見、どんな印象を持とうとも、
わざわざ、それを相手に伝えない

…んだけど、計らずも伝わってしまうという事ってある。

「電車でたまたま乗り合わせた人」とか
「歩道橋ですれ違った人」と違うのは、
相手と接しなくてはならない必要性があるという事だ。
少なからず何かしらの印象を相手に持つ事にはなる。


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ぼくの場合、こんな事があった。


花粉症の薬を買いにいった薬局で、店員のおばちゃんから

「飲み過ぎ(当然、酒の)の試供品、入れておきますね!」

と、バチーンとウィンクせんがばかりのサービス精神を発揮され、
袋に飲み過ぎ薬を放り込まれた。どんだけ放り込むんだってくらいバラバラと。
ぼくの前に並んでた上品なおじさんの時はそんな事しなかったのに、だ。

ぼくは…下戸なんだけど。
お酒は一滴も飲まないし、それ以前に肝臓が弱いらしく飲めないんだ。
 以前、病院で血液検査された時「飲み過ぎですねぇ」と注意された…
 まぁ、これは印象ではなく、検査結果から言った事…だと信じたい…


でも、この初対面のおばちゃんは、外見から
「はっはぁーん。この兄ちゃんはノンベだな」
と踏んだわけでしょ。

まぁ別にノンベってのも悪いばかりの印象ではないんだけど、
バラバラ放り込んだ試供品の多さからしてノンベどころか、
ノンダクレくらいの印象を持ったんじゃないか…と思うと、
あんまり良い気はしないんだよ。

でも、それは、状況から察したぼくの予想でしかなく、
おばちゃん自身が明確に「あんたノンダクレ!」と言ったわけじゃない。

…となると、この“浅くてもいい関係”においては、
「ちょっと待って。いらないよ! ぼくは下戸だよ!」
などと、わざわざ打ち消しの自己紹介みたいな事をする必要がないんだよな。
相手の善意・厚意からの行為だと分かっているなら、尚のこと。

だから、複雑な気分ながらも「あ、ありがとう…」と
必要のない大量の試供品を受け取らなくちゃいけない羽目になる。
結果的にぼくは「ノンダクレである事を認めた」ような恰好になり、
おばちゃんに至ってはぼくがノンダクレである事はすでに確定で、
「いやぁ〜、いい事した後は清々しい!」ぐらいの気分でいて…
なんだか、このへん、釈然としないんだよね。

この場合は、たまたまおばちゃんの行為で表面化したけど、
例えば、今通ってる歯医者さんとかも、ぼくのパッと見の印象を、
「さてはノンダクレだな」とか思ってんじゃないか…と疑ってしまう。

ぼくってノンダクレ風な外見なの?
もしも悪い事して逃げる時、それを目撃した人が、
警察から犯人の特徴を尋ねられたら、
「ノンダクレ風の男でした」とか言われてしまうの?

手配書にはもちろん「特徴:ノンダクレ風」と書かれ、
刑事達も「ノンダクレ風の男を見かけませんでしたか?」
とかって、聞き込みをするの?

若い刑事が先走って、上品なおじさんを誤認逮捕しちゃったら、
「放してやれ。犯人はノンダクレ風の男だ。そいつじゃない」
とか言って、ベテラン刑事がいさめるたりするの?


とかさ。

だからって首から「下戸」って札さげて歩くわけにもね。ほんとにね。



まぁ、かくいうぼくも、歯医者さん(40代男性)を外見のみで、

「この人は絶対マザコンだな。間違いない!」

とか、思ってるんだけどね… 先生、ごめんよ。(;P)


posted by さくらい | 日常 | 更新情報をチェックする