頻繁に登場するのが「賄賂」というキーワード。
例えば、こんな話。
弟が轢き逃げされ死んでしまったのに、
まったく動いてくれない警察へ文句を言いに行った兄が
逆にボコボコにされて追い返された。
なぜ、こんな事が起こったのか。
実は兄より早く轢き逃げ犯が警察へ出頭していた。
ただし、その目的は「自首」ではなく「賄賂」。
兄が警察に動いてほしいなら犯人以上の賄賂を用意するしかない。
用意できなければ、泣き寝入りするしかない。
こんな分かりやすい事例じゃなくても、
小さな賄賂は日常レベルで頻繁にあると言う。
それも“公務員の方から要求する”形で。
シャルマは平気な顔で…というより、
むしろちょっとお得意顔でこんな話をするんだけど、
こっちは、“ひく”だけだよね…
「なんだそりゃ、それで平気なの?」と聞くと、
「ヘイキジャナイケド、シカタナイネ!」と返ってきた。
平気じゃないけど、仕方ない
なんだか妙に納得してしまった。
文化として根付き、蔓延し、日常化してしまった以上、
こういう受け入れ方をせざるをえないのだろう。
こうしてインドの賄賂文化は放置され続けてきたみたい。
しかし、この問題に対して、
「ノープロブレム」で済ませられない
どこぞのNGOが奇策をぶちかましたんだ。
それが…
「0ルピー札」
その価値は額面通りゼロ!
つまり、紙幣として全く価値なし!
▲上が50ルピー、下が0ルピー
うわ〜い、なんだこの破格な発想力と実行力〜ヽ(´▽`)ノ
デザインは実際の50ルピー札に酷似!
裏には「賄賂撲滅!」的な事が書いてあるらしい。
個人的にはガンジーにウィンクさせてほしかった。
“賄賂を要求されたら、ホントの金のかわりにこれを渡せ”
という事らしいんだけど、冒頭の事例からすると、
賄賂を要求するような輩に、こんなもん渡したら、
それこそボコボコにされないのかな? とか思ってしまう。
それでも2年くらい前から配布をはじめて
今では100万枚を超えてるらしいのである程度、効果あるらしい。
数字の0を発見したインド人が、
今度はその0を使ってトンデモねーものを発明したというお話。
0ルピーを作ったNGO団体『5th pillar』のサイト
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余談
汚職があるのは何もインドだけじゃないじゃんか。
もし、日本で0円札を作ったら、やっぱ怒られるのかな〜?
肖像は樋口一葉(超貧乏だった)がいいからベースは5000円で。