なんとも、まがまがしい風体だよね。デンキムシに似てる。
いや、この赤黒いトゲは、デンキムシよりも恐ろしい猛毒を思わせる。
「触れると刺される!毒がある!危険!」という防衛本能を刺激する。
この姿を見た者は、よもや捕食しようなどと思わないだろう。
それもそのはず!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
実は、このトゲ、毒ない。
それどころか刺す事すらできない。
完全にハッタリなのである。
デンキムシのトゲが鋭い切れ味のサバイバルナイフだとすれば、
このハッタリムシのトゲは学芸会で使うぐにゃぐにゃのラバーナイフだ。
ラバーナイフにしてはよくできてる。ナイスブラフ。
▲ほら平気。ウリウリとつっつくと丸くなる。
デンキムシはヒロヘリアオイラガという蛾の幼虫だが、
このハッタリムシはヒョウモンチョウという蝶の幼虫。
ヒョウモンは「豹紋」と書く。つまりヒョウ柄の羽を持つ蝶だ。
「そんな派手な蝶いたっけな?」と思うかもだけど、
ヒョウ柄なわりに地味な印象で、そのへんでよく見かける。
ヒョウモンチョウwiki
虫、おもれえ。