▲パッケージ横には「文旦飴」の表記。なぜ“ブ”が“ボ”になったかは謎
▲オブラートに包んである
発売から85年の化物じみたロングセラー。
ボンタンとは古い柑橘類ザボンの事。
グレープフルーツやナツミカンやハッサクは
ザボンの血をひいている。
ボンタンアメの“アメ”とは水飴の事、だから柔らかい。
一見ゼリーのようにも見えるが水飴に餅を練り込んであるお菓子なので、
噛むと、もっちゅもっちゅして歯にくっつく独特の食感がある。
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ポンカン? ボンタン?
ぼくが小さい頃、このお菓子は“ポンカン”と呼ばれていた。
パッケージにははっきり「ボンタンアメ」と書いてあるのにポンカン。
実は昔「ポンカン飴」という似た名前の菓子が売られていた。
ぼくより1つ前の世代には、たぶんおなじみ。
▲こういうパッケージ
ぼくの世代でもなんとなーく覚えがある人いると思う。
おそらくそのイメージを引きずっての「ポンカン」なのだろう。
ポンカン飴を売ってたのは、
名古屋市にある駄菓子メーカー共親製菓さん。
フルーツの森でおなじみ。
さて、これをふまえて、1つ思い出がある。
遠足前の「バナナはおやつに入りますか?」というベタな質問があるが、
ぼくが小さい頃はマジでこういう質問をする奴がザラにいた。
ある時、クラスの誰かが「ポンカンはおやつに入りますか?」と尋ねた。
クラスメイト全員がボンタンアメを連想していたので、
「入るに決まってるじゃん。アホか?」と思った。
ところが、それと知らない先生は果物のポンカンを連想し、
「…検討します」と言った。
クラス全員「エーッ」とおどろいた。
でも、今にして思えば先生もおどろいただろうな。
バナナはともかくポンカンなんてマイナーな果物は想定外だっただろうから。
翌日、ポンカンがボンタンアメの事を指す事を知ったであろう先生が、
「ポンカンもおやつに入ります」と答えホッとした。
そのくらいみんな、大好きだった。