政治家や経済学者が労した策はことごとく失敗。
のしかかる不安に消費は激減…
それにより企業の収益は下がる一方…
それにより賃金減少、雇用低迷…
それは消費の減少に、さらに拍車をかけた。
そんな国のかたすみで、ごたぶんにもれず、
職を失い、貧しい生活を送る男がいた。
ある日、手狭なワンルームで仰向けに寝ころがった男は、
手にした紙幣を眺めながら、ボソリとつぶやいた。
「この1枚を使い切ったら無一文。ああ、不幸だ…」
ん? 不幸?
男は何かひらめきムクリと起き上がるとペンをとった。
そして、紙幣の余白に何か落書きをし、ニヤリと笑った。
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2年後、
この国の景気は見事に回復していた。
突発的な個人消費の急増!
それにより企業の収益はウナギのぼり!
それにより雇用安定、大幅賃上げ!
それは消費の増加に、さらに拍車をかけた。
この奇跡のような景気回復の突破口は、
とりもなおさず「突発的な個人消費の急増」にある。
そのきっかけを作ったのは政治家や経済学者の策ではなく、
2年前、あの男が紙幣に書いた落書きだった。
現在、この国に出回っている紙幣のほとんどに、
この落書きと、同じ文章が書かれている。
今となってはほとんどの人が目にとめなくなった
その文章は、こんな内容だった。
この紙幣を受け取った者はできるだけ多くの紙幣に、
これと同じ文章を書いて3日以内に使い切らないと必ず不幸になる
植物や虫の話なんてすごく面白いです!
生物学を専攻していたにも関わらず、知らないことばかりで、
ほんと勉強になります。
もちろん、お話シリーズも好きですよ。
チェーンお札、本当になってもいいくらいですよね。
私は貧乏なのでなかなか回せないけれど(^^;)。
これからも楽しみにしております♪
早く治りますように・・・。