引っ越しました

2012年12月08日

災害後の情報の混乱、その一例

昨日17時半頃、大きな地震があった。
(被害に遭われた方、お見舞い申し上げます)

Twitterのタイムラインはその話題でもちきりだったんだけど…

その裏で

「藤が丘駅周辺に刃物を持った男がうろついてる」

という怪しいリツイート(以下RT)が紛れ込んだ。

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 ▲それがコレ。

藤が丘といえば、お隣りの区。わりと近い。

名東警察署に電話で問い合せてみた。その返答はこうだった。

「朝8時に一般の方から、そのような通報があり、
 パトロールしたのですが該当者は確認できませんでした」



////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

は? それだけ?

ナニコレ拍子抜け… (・_・)

警察は刃物男の存在 すら 確認していない。
通報者は一般人1人だけ。勘違い・見間違いの可能性もあるとの事。
当然、報道すらされていなかった。

「今、まさに今」 (・"・)は?
通報されたのは朝8時でRTの元ツイートがされたのは夕方6時半。
いったい何の根拠があって、こんな事言ってんだろう。
そして“今、まさに今” という言い回し。緊迫感演出の作為を感じる。

「家へ避難」 (・"・)は?
これでは、今現在、刃物男が堂々とその姿を現して、
街中で手当たり次第に人を襲っている、そんな印象を与えかねない。
警察は「今も警戒してはいますが」とは言っていたものの、
あの通報を受けての特別なパトロールはとっくに終了している。


そもそも

「刃物を持った男」ってだけで
「刃物で人を殺傷し逃亡している男」ではない。



そこで、ぼくは警察に問い合せた結果をツイートした。

5r7a4faas_400.jpg

ポツポツ広がりはするものの、ねずみ算式に広がってしまった
「今、まさに今」のRTには到底追いつかず埋もれてしまった…


すると

今度は「捕まった」というRTが、ふいに沸き、ばっと広がった。
ぼくのツイートを受けて「逮捕されたのでいたのは本当ですよ」
わざわざリプライで知らせてくる人までいる始末…(=_=;)
その根拠となるソースを尋ねたところ、
RTで知ったという福井新聞の該当記事へと誘導された。

7egr458.png
 ▲それがコレ

C〜(脱´=д=`; 力)

こちらは、完全なるデマだった。
過去の類似報道をわざわざ引用するやりくちからして悪質。
それにしても日付にすら気付かないのだから…
混乱しているんだね。災害の後だから無理もないけど。


さらに

今度は「捕まった。これはぼくが交番で聞いてきたから確かな情報です!」
ツイートする人が現れた。これもリプライで知らせてきた人がいて知った。

なんで? そんなにいてほしいの? 刃物男…(´・_・`;)

すぐ警察に確認。そんな事実はナイと即答。
交番でもそんなアナウンスをするわけナイと言われた。

今回はRTではなかったのでツイートした本人に直接尋ねた。
「どこの交番? どう言ってた? 警官の特徴は? 詳細を教えて」

するとコロッと一転。

「ぼくの間違いかもしれません」
「急いでたのでよく聞いてなかったので…」
「先ほどのツイートは削除しました」
「これ以上広げたくないです申し訳ありませんでした」


この人、ついさっき…

「確かな情報」と請け合って ツイートしたんだぜ?(=_=;)

この反応だけで「交番で聞いた」というくだりから
信憑性は限りなくペラペラになったよねぇ…(=_=;)ハァ
それでも尚、素直に認めず “聞き間違えただけ”と言い張るんだよ…
軽いノリで杜撰なホラ吹いてバレたら保身しか考えない苦しい言い逃れ。
この人はおそらく事の重大さを分かってないのだと思う。

「事の重大さ」とは何か。
それは例えば “ぼくだって同じ事になる” って事だ。

「警察に問い合せたから確かな情報」
「交番で聞いたから確かな情報」


何が違う?

何も違わない。 ツイートの字面では。

ぼくは確かに警察に問い合せた。でも、いくら「確かな情報」と請け合った所で、
本当に問い合せたかどうかなんて、ツイートの閲覧者には分からないんだ。
そこは「確かな情報」という言葉を信用してもらう他ない。

でも、こんなデマがまかり通ったら「確かな情報」という言葉は信用を失う。
せっかくの有用な情報が「どうせまたウソだろ?」とスルーされてしまう。

これは今回の地震でヤフーニュースにまで取沙汰されてしまった
例の高校生の瓦礫下敷きのデマツイートと同じだ。本質的に。

fas.png
 ▲これね。

情報の真偽の判断を困難にするデマ。 これは重大な問題行為だ。
現に、その判断を誤って、ぼくにリプライしてきた人がいるのだ。
今回は内容が内容だけに「もうこんなことしちゃダメよ」で済ませたが、
人命に関わるような事態になったら、どう責任をとるつもりなんだろう。


不確かな情報を誇張して不安を煽動する人がいれば、
それを打ち消す明らかなデマを吹聴する人もいる。

そして

それを安易に信じて拡散する人達がいれば、
それを鵜呑みにして過剰に不安に陥る人達がいる。



なんなんだろうね。これは。

デマが出回った3.11で何も学ばなかったのかな。

なんだか悲しくなるよ…

関連記事:twitterのデマ発信源はつきとめられる


閑話休題。

この件の発端となったツイート。これは完全なデマとは言えない。
通報があったのも、それを受けて警察がパトロールしたのも本当だ。
でも、それだけの事。完全なデマではない、だからこそ質が悪い。

ぼくが許せないのは

「地震」という皆が不安を感じ混乱し、冷静な判断ができない
災害直後という状況に乗じて、さらなる不安を煽った


という事だ。

このツイートをした人は直前に
いくつか他の人がしたツイートをRTしている。

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 ▲直前のRT

この明らかに混乱しているツイートを
鵜呑みにして、事実確認すらもせず、
あるいは“分かってる”上で悪意に利用して、
「今、まさに今」などと煽り文句を脚色したわけだ…
結果的に、この人が元にしたツイートよりも、
この人の脚色ツイートの方がはるかに拡散している。


いったい…

何がそうさせるんだろうね。
「交番で聞いたから確かな情報!」の人もそうだけどさ。
どういう動機で、こんな事するんだろう。

不安がる人をみて楽しむ悪趣味な快楽?
幼稚なヒロイズムに憧れた安っぽい使命感?
多くの人に影響を与えたいという歪んだ自己顕示欲?

…わからない。(=_=;)
いずれにしてもまったく共感できない。


ツイートされてから16時間以上経った。
刃物男は未だ見つかってない。
というか… 存在してるのかどうかすら定かではない。

例のツイートは今もRTされ続けている。
「今、まさに今」と過剰な不安を煽りながら。

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posted by さくらい | 日常 | 更新情報をチェックする
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